今夜1日(火)と明日2日(水)は、日本の上空を「きぼう」のある国際宇宙ステーション(ISS)が通過し、全国的に見える可能性があります。いつ見えるのか?天気は?気になるポイントをまとめました。

●今夜は2回「きぼう」が日本の上空を通過

今夜1日(火)の夜は、「きぼう」/国際宇宙ステーション(ISS)が2回日本の上空を通過します。

国際宇宙ステーション(ISS)は、地上から約400km上空に建設された実験施設で、「きぼう」とは、その中の日本実験棟の名前です。ISSはサッカー場くらいの大きさで、1周およそ90分というスピードで、地球の周りを回っていて、条件が揃えば地上から肉眼で見ることができます。

今夜は17時44分頃と19時18分頃の2回見るチャンスがあります。1回目は北海道付近の上空を通過するため、見ることが出来るのが、北海道や東北の太平洋側と限定的となっています。札幌では南南西の方向に17時44分頃、仙台では東北東の方向に17時46分頃から見え始めます。

上の図は、1回目より多くの所で見える可能性のある、今夜2回目の「きぼう」が見え始める時刻と、最大仰角(最接近)時の方角です。2回目は19時18分頃から観測のチャンスがあります。

大阪、広島、福岡は「◎」と、金沢は「〇」と条件が良いので、「きぼう」を見つけるチャンスです。東京、仙台、秋田、札幌、沖縄も「△」と見ることができそうです。ただ、「きぼう」が高度が低い所を進むため、空が開けた所で見るようにしましょう。

●気になる今夜の天気は

気になる今夜の天気ですが、19時20時頃は、北海道の太平洋側の一部と東北、関東は曇りや雨の所が多く、「きぼう」を見るにはあいにくの天気となりそうです。北海道の広い範囲と東海から九州にかけては晴れる所が多く、見えるチャンスはありそうです。

「きぼう」が見える19時20分前後は、日中ほど暑さはなく、北海道などではヒンヤリするでしょう。屋外で観測されるかたは、羽織るものなどがあると良さそうです。

●2日に「きぼう」が見られる地域や時刻は?

明日2日の夜も「きぼう」が見えチャンスがあります。明日は18時29分頃から観測のチャンスがあります。

広島、大阪、金沢、東京は「◎」と、福岡と仙台は「〇」と条件が良いので、「きぼう」を見つけるチャンスです。秋田と札幌は「△」と見ることができそうです。那覇は残念ながら見ることはできないでしょう。

またこの先は、3日(木)と4日(金)、6日(日)も「きぼう」が見える所があります。

●きぼうが見える条件

きぼうが見える条件

国際宇宙ステーション(ISS)が地上から見られる条件は以下の3つです。
① 晴れていること
ISSは雲より高い宇宙空間を飛んでいるので、曇っていると地上からは見えません。

② 自分の上空をISSが通過すること
ISSは同じ軌道を回っていますが、地球が自転によって回転しているため、ISSが通過する位置は変化しています。自分の上空付近をISSが通過するタイミングで見ることができます。

③ 自分のいる場所は夜で、ISSが昼であること
ISSは自分で光っているわけではなく、太陽の光を反射して明るく輝きます。ISSが地上から見えるためには、ISSには太陽の光が当たっており、地上は夜となっていなければいけません。上の図のように、ISSは地上400km上空にあるため、地上の日が落ちてからしばらくの間は太陽に照らされています。同様に、地上の日の出よりも先に上空の ISS には太陽の光が当たります。日の出前や日の入り後の約 2 時間は、地上は夜ですが400km上空はまだ昼の状態で、この時間帯に ISSが自分の上空付近を通過した時にISSを見ることができます。