春らしく雨の日が増えてきています。例年なら、雨のあとには、すっきりとした晴れが戻ることが多い季節です。ところが今年の春は、天気が回復しても、晴れが長く続きにくい状況が続いています。さらに、向こう1か月は雨が多い見込みです。ただ、それで水の回復がすぐに進むとは限りません。

●この先も、すっきりとした晴れが続きにくい空の流れ

春らしく、天気は短い周期で変わり、雨の日も多くなりました。
この先も、日本付近には高気圧が安定して張り出しにくいでしょう。低気圧や前線の影響が短い周期で続く見込みです。

上空や地上の予想天気図を見ると、日本付近では高気圧が長く居座りにくい場の流れとなっています。高気圧が日本付近をしっかり覆う形が、あまり期待できそうもありません。このため、天気が持ち直す日もありながら、晴天が続くとは限らないでしょう。

●雨は増える見込みでも、これまでの少雨の影響は残る可能性

向こう1か月は、関東から九州を中心に、いつもの春より雨の日が多いでしょう。

気象庁の1か月予報でも「向こう1か月の降水量は多い見込み」となっています。ですが、あわせて「少雨の影響が残る可能性がある」としています。
雨が増えるとしても、これまでに進んだ川の水量の低下や地面の乾きは、すぐに解消するとは限らないのです。過去の不足分が大きく、今後の雨の降り方が、回復型とは限らない場合、水循環には回復までに時間差が生じやすい、という構造が背景にあります。

ここでいう「水循環」とは、雨として降った水が、地面にしみ込み、川を流れ、時間をかけて次の雨へとつながっていく一連の流れのことです。雨が降っても、その流れのどの段階まで水が届くかには、どうしても時間差が生じます。

降水量が多い見込みでも、短時間の強い雨だけ、局地的な雨、平野部中心の雨では、水循環の回復には効きにくいのです。
雨の降る量だけでなく、どんな降り方になるのかも、これから気象情報を見る上で重要になりそうです。

●この春の天気をどう見ればよいか

春の天気は通常、低気圧と高気圧が日本付近に交互にやってきて、雨が降り、時には春の嵐となった後は、穏やかに晴れる、この周期が特徴です。

ところが、このあとしばらくは、例年の春と比べると、晴天をもたらす強い高気圧が、日本付近を覆いにくいでしょう。天気が回復しても、すっきりと晴れることは少ない見込みです。曇りや雨の日が多い一方で、雨の降り方については、弱い雨であったり、強い雨であっても比較的短い時間の雨、雨の範囲が広域にはならず、平野部中心の雨が多くなりそうです。このため、水循環の回復は遅れる可能性があります。