寒桜が咲き始めて、登山好きにとっては待ちに待った春が訪れつつあります。まだ本格的な春には遠いものの、そろそろ春登山に向けての準備をしたいところですよね。初心者にとっては初めての春登山になるかもしれませんので、今回はまずレイヤリングの基本について解説します。

また、春登山に必要となる装備についてもご紹介していきますので、これまで春の山を登ったことがないという人は、ぜひ参考にしてください。

春登山を楽しむにはレイヤリングが重要

春登山を楽しむにはレイヤリングが重要


ベースレイヤーは吸湿発散性の高いものを選ぶ

春の登山は入山するタイミングによりまだ肌寒い日が多いため、ベースレイヤーは長袖がおすすめです。ただし、登り始めると気温の上昇と運動による体温上昇が合わさって、想像以上に汗をかいてしまいます。この汗が体を冷やしてしまうので、ベースレイヤーは吸湿発散性を重視して選んでください。

・メリノウール
・ポリエステル

何を選べばいいのか迷った場合には、この2択で構いません。予算に余裕があれば着心地のいいメリノウール素材のベースレイヤーがおすすめですが、あまりお金をかけられない場合にはポリエステル素材で問題ありません。

反対にNGなのがコットン素材のベースレイヤーです。コットンは吸湿性に優れていますが、吸った水分をそのまま保持してしまい、その水分が体の熱を奪ってしまいます。もちろんアンダーウェアも、吸湿発散性の高い素材のものを選びましょう。

汗をかいてもすぐに乾くベースレイヤーを選んでください

汗をかいてもすぐに乾くベースレイヤーを選んでください


防風性が高く脱ぎやすいアウターがおすすめ

ミドルレイヤーは通気性が高い薄手のフリースがおすすめです。保温性を持ちながらも、内側の湿気をしっかりと排出してくれるウェアを選びましょう。体が温まってきたら、アウターを脱ぐ可能性もありますので、できるだけデザインにこだわるのもポイントです。

より快適さを求めるなら、最近注目されているアクティブインサレーションも選択肢に入れておいてください。汗をかきやすいタイプの人も、熱が内側にこもるのを防ぐためにアクティブインサレーションを選びましょう。

そしてアウターには防風性の高いウェアを選んでください。春は強い風が吹きやすく、その風によって体温を奪われてしまいますので、風対策がとても重要になります。突然の雨にも慌てずに済むように、簡易的でもいいので防水性も備えていると安心です。

また、アウターは何度も着たり脱いだりすることになりますので、脱ぎやすいというのも重要になります。実際に登山道具専門店などで試着してみて、ストレスなく脱げるサイズのアウターを購入してください。

風で体が冷やされないように防風性の高いウェアを選びましょう

風で体が冷やされないように防風性の高いウェアを選びましょう


天気予報が晴れでも雨具は必須アイテム

登山は荷物が少ないほうが快適になるため、天気予報が「晴れ」だった場合に、ついつい雨具を自宅に置いていきそうになりますが、春登山でこれは絶対にNGです(春以外でもNGですが)。山の天気は変わりやすく、天気予報が晴れになっていても突然に雨になることもあります。

春用の雨具で重視したいのは透湿性です。低価格帯の雨具は防水性能が高くても、透湿性が低いため雨具の内側に湿気が溜まってしまいます。これにより湿度が上がって汗をかき、かいた汗の行き場がなくなって、汗冷えする可能性があります。

それを回避するために、しっかりと湿気を外に排出できる透湿性の高い雨具を選んでください。おすすめはゴアテックス素材を使った雨具ですが、価格が高いのでなかなか手が出ないという人もいるかもしれません。

最近はリーズナブルな価格で高機能な雨具を販売しているメーカーもありますので、予算が限られているという人はそれらをご活用ください。

晴れの予報でも必ず雨具を持っていこう

晴れの予報でも必ず雨具を持っていこう


冬登山を想定して装備を準備しよう

春登山のウェアを用意したら、次は最低限必要な装備も準備しましょう。基本的な考え方として、冬の山で遭難しても耐えられるだけの装備を揃えてください。具体的に何が必要なのか見ていきましょう。

・ヘッドライト
・緊急セット
・ホイッスル
・アイゼン
・非常食
・エマージェンシーシート
・ホッカイロ
・鈴

大げさに思えるかもしれませんが、3月4月の山はまだ冬の色が残っており、遭難して夜を迎えることになると、しっかりとした寒さ対策が必要になります。さらに冬眠から覚めたクマに対する備えや、雪山を歩くことになる可能性も考えてアイゼンも必要になります。

こんなにも用意するのは大変というのであれば、3~4月は標高が1000m以下の低山を中心に登山するのがおすすめです。装備を揃えられないなら、標高の高い山に入らないのが登山の基本です。自分の身を自分で守るために、しっかりと装備を準備して、春の登山を楽しんでください。

冬の山で遭難しても大丈夫な装備で山に入りましょう

冬の山で遭難しても大丈夫な装備で山に入りましょう