秋日和が続きますが、油断は禁物。地震や災害はいつどこで発生してもおかしくありません。赤ちゃんがいる家庭は、日頃から赤ちゃんに合わせた防災対策が必要になります。どんな準備や心構えが必要かを把握して、家族で共有しておきましょう。


まず知っておくのは避難のタイミング 「高齢者避難」で「赤ちゃんも避難」を

地震や災害はいつどこで発生してもおかしくありません。
赤ちゃんがいる家庭は、赤ちゃんに合わせた防災対策が必要になります。

まず必要なのは、どのタイミングで避難をするべきかを把握しておくことです。
赤ちゃんを連れて、避難をするのは想像以上に時間がかかるため、早めの行動が必要です。

自治体から「高齢者等避難」の情報が出たら、「赤ちゃんも避難する」必要があります。この情報は避難情報の5段階の警戒レベルのうち、上から3つめの警戒レベル3となります。高齢者だけが避難するものではなく、体の不自由な方や小さな子供がいる家庭など「避難に時間がかかる方の全て」が対象となります。

赤ちゃんがいる家庭は、この情報が出たら危険な場所から避難するタイミングと考えるようにしてください。

また、安全な場所というと、指定の避難場所に行くことが一つですが、赤ちゃんがいるスペースとしては、過ごしにくいことも多々出てくると思います。可能であれば親戚や友達の家に泊めてもらったり、思い切ってホテルに避難したりする方法もあります。
いざという時に色々な選択肢がとれるように、事前に考えておくと良いでしょう。


備蓄は「ローリングストック」で 災害時に便利なものに慣れておく

日頃から赤ちゃん用の備蓄品や非常持ち出し袋を準備しておくと良いでしょう。
赤ちゃんの過ごす一日を振り返ると、赤ちゃん用の備蓄品として何が必要なのか、色々なものが見えてきます。おむつ、おしりふき、ミルクやベビーフード…。

赤ちゃんに限ったことではありませんが、「ローリングストック」で日頃から無理のない備蓄を心がけましょう。
「ローリングストック」とは、普段使っているものを、少し多めに備蓄しておいて、使ったら使った分だけ新しく買い足すことで、常に一定量の必需品を家庭に備蓄しておく方法です。

赤ちゃんといえば、まず第一にミルクが欠かせませんが、災害時に活用しやすい「液体ミルク」はいざという時のために常備しておくと良いでしょう。避難場所などで過ごす際には、緊張や疲れなどから、普段は母乳のママも、母乳が出づらくなるケースもあるようです。また、避難所にお湯がないという場合も考えられます。お湯がなくても、蓋を開けたら飲ませることができる液体ミルクは、災害時の必需品と言えそうです。

災害時に便利なものは、「事前に使い慣れておく」必要があります。
液体ミルクを準備しておいても、普段と違う味であると飲まない赤ちゃんもいるため、日常的に使って慣れさせておくことができると、避難場所でも使用しやすくなります。

また、普段はベビーカーでの移動が多い方もいざ避難となれば邪魔になったり、危険を伴うこともあるため、できれば抱っこ紐も備えて、使い慣れておくと良いでしょう。

避難という大変な状況の中、赤ちゃんにも家族にもできる限り負担がかからないように、災害時に便利なものに普段から慣れておくことが1つの防災になります。


ストレスにならないようにできるだけ慣れたグッズを ママパパも休息を

言葉をうまく伝えることができない赤ちゃんは、災害時には、大人以上にストレスを感じやすくなると思います。緊張する空間の中で、少しでもほっとできるように、使い慣れたおもちゃやよく手にしているようなガーゼなどがあれば、一緒に持っていくと良いでしょう。

いつもよく食べてくれるベビーフードや日持ちするおやつなどでも良いと思います。玩具は、周りのことも考えて音の出ないぬいぐるみやカード、折り紙、シール、絵本などがあると良いでしょう。

避難所での生活は誰もがストレスを抱えがちになります。無理のない範囲で周囲と情報を共有し、パパやママもできるだけ休息をとれるような過ごし方ができると良いでしょう。
いざという時に、赤ちゃんも家族も慌てないように、前もってできることは何か、ぜひ家族で見つけてみてください。