雨で靴下が濡れたとき嫌な気持ちになりますし、皮膚の温度も下がってしまいます。外出先で水たまりを踏んでしまい靴下が濡れたとき、具体的に温度は何度下がるのか気になりませんか?

今回は実際に靴と靴下を濡らし、足の温度が何℃下がるのか実験してみました。


皮膚温度が下がりやすい気温とは?

濡れた衣類を着用したとき、気温が30℃であれば皮膚温はそこまで変わらない、25℃・20℃では皮膚温が下がっていくという実験結果があります。ということで今回は皮膚温度を下げてくれそうな22℃~25℃の部屋の中で実験を行いました。

水たまりを想定した水バケツの中に、靴(スニーカー)を履いたまま足を入れ濡らしました。水を含んだ靴・靴下両方を脱いだ方が温度低下を抑えることができるのですが、外出先を想定すると靴を脱ぐわけにはいかないので、片方は靴下を脱ぐ、もう片方は靴下を履いたままとしました。

その後10分待ち、温度がどのくらい下がるのかを検証しました。

(参考:前田亜紀子(2008):濡れた衣服着用時における生理・心理学的影響:繊維製品消費科学49(4),265-270)


なぜ温度が下がるのか、熱伝導率に注目!

実験前の足の皮膚温度は33℃程度で、一般的な平均皮膚温(表面の温度)と同じでした。
室内は快適な気温にも関わらず、実験後は全体的に3度下がっています。一番温度が高かった足の甲は33℃から30℃に下がり、一番温度が低かった足の指は27℃から24℃に下がっています。今回は靴下も靴も大きく濡れていたので、靴下の有無ではそこまで温度変化に差はありませんでした。

なんとなく温度が下がるのは想像できても理由が気になりませんか?これには「熱伝導率」という指標が関係しています。熱伝導率が大きいほど熱が伝わりやすくなるという指標です。水の熱伝導率は空気の約20倍なので、水に濡れていると20倍のスピードで温度が下がります。そのため水を多く含んだ靴や靴下を履くことは皮膚温度低下を加速させます。

また、雨が降っているとき、風も強いことがありますよね。風速1m/sで体感温度が1℃低くなるとよく言われます。皮膚の表面温度を吹き飛ばすためです。雨に濡れてさらに風も吹いていたら、どんどん皮膚温度が低くなることは想像に容易いです。

雨に濡れると皮膚温度が下がってしまうことがよく分かる実験でした。身体を冷やしたくない方は水たまりに気をつけてみてください。

動画解説:植田純生